親子の会話から 告知の時~告知後の長女との会話①
家族として幸せになるために
AIDでうまれたこどもの幸せについて(親子の会話から) 資料提出
すまいる親の会 はなみらい
我が家は、慶応大学病院でのAID治療で授かった8歳と5歳の娘のいる4人家族です。
8歳の長女が6歳の頃に告知をしました。
5歳の娘は私の知らぬ間に長女からAIDについて聞いたようで、AIDについて既に知っています。
娘たちはAIDについては出自の一部として普通に捉えており、たまにAIDについての会話を娘ともします。と同時に、AIDについては我が家では当たり前の事として存在しているので、普段はAIDの事は娘の心にはほとんどなく、自らの遊びや関心事で心の中はいっぱいのようです。
以下に娘とのAIDについての会話の一部を載せます。まだ娘は8歳ではありますが、AIDを受け入れ幸せに暮らしている様子が伝われば幸いです。
【告知の時】
長女が6歳になってすぐに、ちょうど自然な会話の流れで告知をしました。長女の名前を「イチカ」としています。
イチカ:Aくんとイチカ、〇〇なとこがちょっと似てるんだよね〰。もしかしたらAくんのパパのパパのパパのパパのパパのパパと、イチカのパパのパパのパパのパパのパパが同じなのか(笑)
子供は親に似る(遺伝)という知識があったイチカが話の流れでこんな風に話したのです。あ、ちょうどいいタイミングだ、と思った私は切り出す事にしました。
私 :前にさ、ママとパパに中々赤ちゃん来てくれなかったって話したでしょ?実はね、パパにはパパの卵がなかったの。赤ちゃんが出来るには、ママの卵とパパの卵が必要なのよ。その2つがくっついて小さな赤ちゃんになるの。それでね、パパとママが赤ちゃん出来なくて悲しんで病院で相談してたら、パパの卵をプレゼントしてくれた人がいたの。だからそのプレゼントしてくれた人の卵とママの卵でイチカが産まれてきてくれたんだ。パパとママ、本当に嬉しくてね、プレゼントしてくれた人にはすごく感謝してるの。 そうそう、だから〇〇くんとイチカに似てるとこがあっても、パパのパパのパパのパパのパパのパパのパパが一緒っていのはちょっと違うかもね(笑)
その時の事をはっきりとは思い出せないのですが、私の説明で理解出来なかったところだけを聞き直し、内容を理解したあとは、ふーん、そうなんだー!と、普通に納得している様子でした。
その時のイチカは自然とその事実を受け止めている様子で、それ以上でもそれ以下でもない様子でした。そしてあっさり、会話が終わったらすぐに次の事に意識が切り替わって違うことをしていました。そしてその後も次の日も次の週も特段変わった様子は全くなくいたっていつも通りのイチカでした。 それなりに緊張をしてドキドキしながら告知をした私は、少し拍子抜け。 子供の時に告知を受けると大人が思っている以上に自然とAIDの事実を受け止める事が出来るんだな、と実感しました。
【告知後の長女との会話①】
イチカ:パパの卵をプレゼントしてくれた人(ドナーさん)は病院の先生なの??
良く話を聞いてみると、私のAIDの担当だったお医者さんがプレゼントしてくれたのかな?と思ったようです。そうではないことを伝えると、
イチカ:そっか、じゃあプレゼントしてくれたの誰なの?と。
私 :それがね、分からないんだぁ。他のお医者さんかなあとも思うんだけど、はっきりは分からないんだ。何だかサンタさんみたいだねえ。
私がそう答えると、お医者さんかもしれないんだ。でも分からないんだぁ。とそれ以上は話が発展せずに会話が終わりました。娘も、やはりドナーさんの事はちょっと気になるのだなあ、と思いました。今思い返すと、もっと娘に「パパの卵をプレゼントしてくれたの、誰だか知りたい?」など、もっと私も突っ込んで聞いてあげたほうが良かったのかもしれないなあ、と思います。
慶應病院でのAIDなので、ドナーさんが誰かは知ることは出来ないのだけれども、可能な限り娘の心にもっと寄り添ってあげなきゃな、と反省です